ミミズクの謎 フクロウとの違いとは
フクロウとミミズクの違いをご存じでしょうか。
フクロウは、日本の広い地域で生息し、主に平地から山地の林、農耕地、草原などで暮らしているフクロウ目フクロウ科フクロウ属に分類される鳥類です。
ミミズクは、フクロウ科のうち羽角(うかく)と呼ばれる耳毛を頭の両端にもっている鳥の総称です。
羽角は、長く伸びたものから、コミミズクのようにほとんど判別できないものまであり、形もさまざまです。
ズクはフクロウを表す古い言葉のひとつで、平安時代から用いられています。
耳のついたズクだからミミズクと言います。つまりミミズクとは耳のあるフクロウです。
ミミズクのようにズクがつくと羽角がありそうな印象を受けますが、そういうわけでもありません。
たとえばアオバズクには羽角がありません。
逆に耳羽があっても、フクロウという名前がついている種類もあります。
シマフクロウは、名前がフクロウですが、羽角をもちます。
つまりフクロウとミミズクの明確な違いはないんです。
英語では、羽角のあるなしにかかわらずowlと総称します。
謎の多い羽角は、ウサギの長い耳に見えることから漢名で木兎(ぼくと)というそうです。
しかし耳朶のような役割は特になく、ただの飾り羽です。
なぜこのような羽が頭に付いているのか、何の役割をしているのかについては、まだ研究途中でよくわかっていません。
いまのところ、シルエットが葉に見えるように擬態しているのではないかという説が有力です。
本当の耳は人間のように真横ではなく、目の横あたり、左右で高さ・角度が違うところについています。
左右非対称の耳で音を聞くことにより、暗闇の中でも正確に獲物の位置を捉えることができます。
特にフクロウ類は鳥類の中でも聴覚能力が優れており、地中にいるネズミが動く小さな音も聞き分けることができるのだとか。
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